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『小動物臨床研究大全 ―エビデンスを「使う」から「創る」へ―』を出版しました!

更新日:9 時間前

2026.6.26


このたび、はじめての書籍『小動物臨床研究大全 ―エビデンスを「使う」から「創る」へ―』を出版しました。



この本は、決して僕一人の力で生まれたものではありません。



これまで臨床研究という長い道のりをともに歩み、支えてくださった恩師の先生方、共同研究者の皆さま、研究に情熱を注いでくれた学生・大学院生の皆さん、東京大学附属動物医療センターでともに診療と研究に取り組んできた研修医の先生方、看護師・スタッフの皆さん、大学へ貴重な症例をご紹介くださった臨床獣医師の先生方、そして、いつも温かく支えてくれた家族。


多くの方々の支えがあったからこそ、この一冊を世に送り出すことができました。

心より感謝申し上げます。



また、日々の診療を通じてたくさんのことを教えてくれたどうぶつたちと、その大切な家族である飼い主の皆さまにも、深く感謝しています。


皆さまとの出会いとご縁、そしてご協力があったからこそ、多くの臨床研究が生まれ、その積み重ねがこの一冊へと結実したのだと感じています。







この本は、「臨床研究のやり方」を説明するためだけに書いた本ではありません。



僕が本当に伝えたかったのは、「研究は特別な人だけのものではない」ということです。



診療中にふと感じた違和感。

「なぜこの子だけ治療がよく効いたのだろう?」

「この検査は本当に役に立っているのだろうか?」

「もっと良い治療法はないだろうか?」



そんな何気ない疑問こそが、臨床研究の出発点です。



僕自身も、日々の診療で生まれた疑問から研究を始め、数え切れないほどの失敗や遠回りを経験してきました。



思うような結果が得られないこともありました。論文が何度もリジェクトされたこともありました。それでも、新しい知見が少しずつ形になり、それが世界中の獣医療に貢献できるかもしれないと思うと、研究は僕にとって何よりも刺激的でおもしろいものになりました。



研究とは、「正解」が用意された道を歩くことではありません。



地図のない海を航海するように、自分で進む方向を考え、ときには迷い、ときには引き返しながら、一歩ずつ前へ進んでいく営みです。



だからこそ、この本では単なる統計学や研究デザインの解説に終始するのではなく、「なぜそう考えるのか」「どうすれば自分で考えられるようになるのか」を大切にしました。



研究の経験がない方でも読み進められるように基本的な考え方から丁寧に説明し、臨床研究や症例報告を実際に進めるための具体的な方法、論文の読み方、統計解析の考え方、学会発表や論文執筆の進め方、さらには研究倫理まで、一冊で学べる内容を目指しました。

何より、研究って楽しい!という僕のパッションを詰め込むことができたと思います。



もちろん、この本を読んだからといって、すぐに一人前の研究者になれるわけではありません。でも、診療で抱いた一つひとつの疑問を「エビデンスを創る」第一歩へと変えるための道しるべに、この本がきっとなってくれると信じています。




研究は人生によく似ていると思っています。



未来は誰にもわかりません。思いどおりにいかないことも少なくありません。



それでも、自分で考え、試行錯誤を繰り返しながら進んでいく。

その積み重ねの先に、やがて自分だけに見えてくる景色がきっとある。

僕はそう信じています。




最後に、この本を手に取ってくださるすべての皆さまへ。



臨床現場で日々奮闘されている獣医師の先生方。


これから獣医学や研究について学び、未来の獣医療を担う学生・大学院生の皆さん。


新しい知見を生み出し続けている研究者の先生方。


そして、かけがえのない家族であるどうぶつたちを深く愛し、より良い獣医療を願う飼い主の皆さま。




目の前のどうぶつをもっと幸せにしたい。もっと良い治療法を見つけたい。まだ誰も知らないことを明らかにしたい。


そんな純粋な想いを持つすべての人に読んでいただけたらと思っています。



新しいエビデンスは、決して研究室だけで生まれるものではありません。

日々の診療のなかで抱いた一つの疑問、学生時代に感じた「なぜ?」という好奇心、飼い主さんの「もっとこの子を助けたい」という願い──そうした一つひとつの想いが、未来の獣医療を少しずつ前へ進めていきます。



研究とは、正解の書かれた地図をなぞることではありません。

未知の海へ漕ぎ出し、迷い、立ち止まり、ときには遠回りをしながら、自分だけの航路を切り拓き続けていく旅です。



人生もまた、その旅によく似ています。



だから僕は、この本が臨床研究の教科書であると同時に、新しいことへ挑戦する勇気をそっと後押しする一冊になってくれることを心から願っています。



この本が皆さまにとって、研究という航海へ踏み出すきっかけとなり、ときには進むべき方向を示すコンパスとなり、そして、その先で一頭でも多くのどうぶつたちの未来を照らす小さな灯火となるなら、著者としてこれ以上の喜びはありません。



さあ、一緒に「エビデンスを使う」から「エビデンスを創る」未来へ。



その航海が、皆さまにとって好奇心に満ちた、ワクワクする旅になりますように!




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