​T-SMACK

     project

現在僕たちは、

Translational Research of SMall Animal Chronic Kidney Disease (T-SMACK) projectを進めています。

慢性腎臓病(Chronic kidney disease:CKD)は、腎臓の機能が慢性的に低下する状態で進行すると腎不全につながります。末期腎不全患者の生命予後は極めて悪く、透析による医療費の増大が社会問題となっています。

現在のところ、根本的な治療法は腎移植しかありません。そのため、慢性腎臓病の進行メカニズムの解明と新しい治療法の開発が求められています。

 

 

医学領域だけでなく獣医領域においても慢性腎臓病は重要な疾患です。

イヌでは10頭に1頭、ネコでは3頭に1頭が生涯のうちに慢性腎臓病を発症すると報告されています。

 

 

これまで慢性腎臓病の研究は、マウスやラットに病気を人工的に誘導する実験モデルを使って研究が進められてきました。

この手法により、さまざまな慢性腎臓病の進行メカニズムが解明されましたが、一方でげっ歯類の実験モデルから得られた結果がヒトの慢性腎臓病患者に必ずしも当てはまらないこともわかってきました。その原因として、人工的な実験モデルと自然発症例の違いや遺伝的・環境的な多様性の違い(実験動物では均一に整えられている)が考えられます。

 

 

僕たちは、ヒトと同様に慢性腎臓病を自然発症するイヌやネコに着目しました。

人工的なマウスモデルだけでなく、ペットであるイヌ・ネコの慢性腎臓病症例からもデータを得ることで、比較生物学の観点から共通する or 異なる進行メカニズムを明らかにしたいと考えています。

 

 

T-SMACK projectでは、以下の3つの課題の達成を目標としています。

①マウスモデルを用いた新規メカニズムの解明

②獣医学(イヌ・ネコ)でのメカニズムの確認と治療応用

③医学(ヒト)への応用

​T-SMACK projectはまだ始まったばかりです。

現在、マウスモデルによる解析とイヌ・ネコの慢性腎臓病症例のサンプルの蓄積を進めています。

 

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腎臓病を患う犬・猫たちのために

最愛の子を想う飼い主さまのために

そして腎臓病を患う人のために

いつまでもおでこにキスできるように

腎臓病の克服に向けて、一歩ずつ前進します。

 

 

​どうぞよろしくお願い致します。